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ゲリラ豪雨対策

写真 2013年8月21日のゲリラ豪雨 2013年8月21日。東京都は集中豪雨に見舞われ、豊島区内でも甚大な被害が発生しました。
南大塚一丁目の被害報告は131件(床上浸水46件、床下浸水37件、その他48件)で、大塚三業通りなどに被害が集中しました。

このままでは今後も同様の被害が発生し続けます。対策は急務です。
水害に強く、安心、安全な防災都市豊島を実現します。

細川のアクション(1) すぐやる

写真 土のうの配布 区でできる対応策は以下に限られます。

・コンクリート蓋をグレーチングに変更 → 完了
・土のうの配布 → 希望者に配布
・雨水ますの増設 → 具体的に数か所設置の方向

以上については、各町会と相談の上、担当部署と連携しすぐに対応をしました。

しかしこれだけでは、下水処理能力向上といった抜本的な解決になりません。

なぜ抜本的な解決を区ではできないのでしょうか。
それは、下水道は区の管轄ではなくて、東京都下水道局の管轄だからなのです。

細川のアクション(2)都を動かすためにやる

写真 高野豊島区長に要望書を提出 「区の管轄ではないから」という理由で何もしないでいるわけには参りません。
私が要望書の原案を作成し、関係する5町会の町会長に対して協力を仰いだ上で、まずは、都に動いてもらうための働きかけを、区長に要望しました。
10月1日に各町会長と、「豊島区南大塚一丁目における下水道施設の更新工事を早急に完了するなど、局地的な集中豪雨への対策を講じるよう、東京都下水道局へ働きかけること。」を高野豊島区長に要望し、区長とも連携しながら都に働きかけることを確認しました。

細川のアクション(3)実際に都を動かす

写真 東京都下水道局長宛に「豊島区南大塚一丁目地区の集中豪雨への抜本的対策を求める要望書」を提出 10月11日に東京都下水道局長宛で「豊島区南大塚一丁目地区の集中豪雨への抜本的対策を求める要望書」を提出し、現状を伝えるとともに今後の対応を求めました。
また併せて、すぐに対応可能な対策は迅速に行うよう要望しました。

要望書は、被害のあった大塚三業通りに面する五町会(南大塚一丁目南松町会、南大塚一丁目南町会、南大塚仲町会、南大塚東南町会、南大塚一丁目宮若町会)町会長の連名です。
都の渡辺計画調整部長以下8名に対応して頂き、「具体策が決まり次第地元へ説明をしたい」との回答をその場で頂きました。

【結果1】都、豊島区南大塚を最大規模の対策地区に認定

平成25年(2013年)12月17日、東京都下水道局が「豪雨対策下水道緊急プラン」を発表しました。
それによると、地元の要望が都に受け入れられ、大規模な豪雨対策工事を都にしてもらえることが決定しました。

動き始めてから3か月程度でのスピード解決に至ったのは、各町会長をはじめ皆様のご協力があったからこそです。
本当にありがとうございました。

写真 取組のイメージ 以下が都の「豪雨対策下水道緊急プランについて」です。

「75ミリ対策地区」:4地区(平成31年度末までに効果を発揮)
・目黒区上目黒、世田谷区弦巻
・目黒区八雲、世田谷区深沢
・大田区上池台
・文京区千石、豊島区南大塚

「50ミリ拡充対策地区」:6地区(平成31年度末までに効果を発揮)
・港区白金、品川区上大崎
・品川区戸越、西品川
・中野区東中野、杉並区阿佐谷
・杉並区荻窪
・文京区大塚
・文京区千駄木

「小規模緊急対策地区」:6地区(3年以内に完了)
・品川区中延、二葉
・目黒区中町、目黒
・世田谷区奥沢、尾山台
・世田谷区桜、世田谷
・杉並区善福寺
・江戸川区北葛西、西葛西

文京区千石、豊島区南大塚(千川幹線流域)
<これまでの経過>
・都市化の進展に伴う雨水流入量の増加に対応するため、第二千川幹線を整備
・8月21日の下水道施設の能力を上回る集中豪雨により、主に幹線沿いの低地で被害発生
<主な取組内容>
・千川幹線を増強する新たな時間 75 ミリ降雨対応の施設を追加整備

平成27年(2015年)11月、東京都下水道局から「千川幹線流域の浸水対策整備案について」発表がありました。

<概要>
・平成25年の豪雨による浸水被害をふまえた豪雨対策下水道緊急プランに基づき、時間75ミリの降雨に対応する新たな施設を整備
・浸水被害を軽減するため、既設の千川幹線、第二千川幹線の能力を増強する貯留管を既設幹線沿いに整備⇒千川増強幹線の整備

<今後のスケジュール(案)>
実施設計:平成27年度中
工事期間:
平成28年度~31年度 立杭~シールド工事(この時点で下水道能力増強の効果を一部発揮)
平成32年度~ 付帯工など
※着手前に、地元へ説明予定

東京都下水道局に働きかけたことで決まった「千川幹線流域」の浸水対策整備案がいよいよ具体化します。
豊島区でできる対応、東京都下水道局で工期が短くできる対応に関してはすでに行われております。
ハード面で残されているのは抜本的な対策となる今回の工事です。
工事が完成すれば、南大塚一丁目や北大塚(宮仲公園通り沿い)などのゲリラ豪雨対策は格段に進みます。

ゲリラ豪雨対策の報告会を実施

写真 パネルディスカッションの模様 平成27年(2015年)2月15日、一連のゲリラ豪雨対策などについて地元の方々へご報告すべく、パネルディスカッションを実施しました。

テーマは「都と区のゲリラ豪雨対策と今後の展望について」
私がコーディネーターとなり、パネルディスカッションをいたしました。
当日の概要はブログ、詳細は当日の動画をご覧ください。

【2015年3月8日 追記】
これまで50ミリ/h対応の整備がされていましたが、南大塚など4地区で75ミリ/h対応にすることが決定。これまで75ミリ/h対応をしたのは新宿や池袋など繁華街のみで、市街地での対応は初めてのこと。
総事業費は700億円、南大塚だけで30億円の大きな事業です。
なお、下水管の増強工事には時間が掛かるため、当初発表の2020年まででは一部開通に止まり、10年程度で完成する見込みとなっております(2015年3月現在)。

【2016年11月3日 追記】
「千川幹線流域の浸水対策整備に関する設計説明会」が28年11月29日(火)に豊成小学校で行われます。

<事業の目的>

写真 写真 ※豊島区内の作業用地として、「上池袋東公園」と「宮仲公園」の一部を使用します。

写真 【2019年3月22日追記】
上池袋東公園を作業ヤードとしている「千川増強幹線工事」が進捗中です。
現在は掘削する機械であるシールドマシンの準備工事中。
2020年2月が契約工期となっています。

写真 【2022年8月24日追記】
「千川増強幹線工事」(上池袋東公園(上池袋1-30)を発進地点として、シールドマシンによる推進工法により、北大塚・南大塚などを経て窪町東公園(文京区大塚3-32)まで貯水管(φ3750)を通す工事)は既に完了。
現在は「千川増強幹線人孔設置工事」(千川増強幹線工事で設置した貯水管に雨水を収容するためのマンホール(人孔)と接続する下水管を設置する工事で、貯水管との接続部は3カ所に設置(宮仲公園、北大塚、窪町東公園))に入っています。

上池袋東公園では引き続き雨水を収容するためのマンホール(人孔)整備、宮仲公園の下水道管接続のための地盤改良工事などを行うため、令和4年度末まで使用される予定で公園復旧も同時期に行われます。当初は仮設フェンスなどに工事情報などが示されていなかったため、東京都下水道局へ働きかけて改善してもらいました。

写真 写真 ※イメージ図は東京都下水道局の資料 宮仲公園では、雨水を千川増強幹線へ収容するため、2つのたて杭を堀り、マンホールと接続する下水管を整備する工事が行われます。宮仲公園での工事は、令和5年秋頃に終わり、令和5年度末までに公園復旧がなされる予定です。

文京区立窪町東公園(文京区大塚3-32)では、マンホールと接続する下水道管を整備します。また、千川増強幹線内に収容した雨水を晴天時に揚水し、既設の下水道管へ排水するためのマンホールと排水ポンプも整備されます。
窪町東公園での工事は令和4年度中の予定で、令和5年度中に公園再整備が行われる予定です。

また、上記の「千川増強幹線人孔設置工事」には含まれませんが、大塚駅北口にマンホール工がもう1か所予定されています。
場所は、大塚駅北口から徒歩数分の巣鴨警察署入口の交差点付近の予定です(北大塚1-16 スナックこけしの前辺り)。
既設の埋設管の調整をしている最中で、場所が確定していませんが大きくは動きません。道路沿いが工事ヤードになる見込みなので、歩道の動線が多少変わると思われます。
まだ工事の発注はされていませんが、工期は4年秋頃から5年度中の予定です。

【2023年3月20日追記】
2022年8月に追記した時点から、工期等の変更がありました。

写真 図1 北大塚2丁目 写真 図2 宮仲公園 写真 図3 文京区立窪町東公園

上池袋東公園は令和4年度中に工事が終わり公園復旧もなされる予定でしたが、工期が1年延びました。これは、上池袋東公園の工事ヤードからも横穴の工事を行う段取りに変更されたためです。図2(東京都下水道局の資料、以下の図面は全て同じ)の右下の千川増強幹線に横穴を設置する工事を行っているところですが、上池袋東公園側から施行するのはφ1800の横穴を図面右側から掘る工事、宮仲公園側からの施工は同横穴の図面左側から掘る工事です。いずれも凍結工法による施工を行っているところです。公園復旧は令和5年度末に行われる予定です。
宮仲公園での工期等に変更はなく、令和5年度末に公園復旧が行われる予定です。

写真 工事全体像 写真 南大塚一丁目等 下水道更生工事 文京区立窪町東公園の工事は、マンホール工事が令和5年秋頃に終了予定で、その後に公園再整備となります。
大塚駅北口のマンホール工の施工位置が変更となりました。
当初は北大塚1-16付近(巣鴨警察署入口の交差点付近)の予定でしたが、埋設物が輻輳しているなどの理由で施工が困難という判断になったようです。
新たな施工位置は、北大塚2-23付近となりました。施工場所は都道内(車道)となり、車を通しながら工事は行われる予定です。
工期は他の工事と同じく令和5年度末。

宮仲公園、北大塚付近、窪町東公園の3カ所の接続部の工事が終わると、千川増強幹線の効果が発揮され、上池袋から北大塚、南大塚などの千川幹線及び第二千川幹線付近の75ミリ/h降雨の工事が完了することになります。令和5年度末、則ち令和6年(2024年)3月には開通予定。
平成25年(2013年)8月から取り組んだ南大塚一丁目付近のゲリラ豪雨対策ですが、約10年かけてようやく一区切りとなります。

並行して、南大塚1丁目などで下水道管の再構築工事が計画されています。
再構築工事は、下水道本管及び取付管を更生工法という手法で道路を掘削せずに補修するものです。
工期は令和5年5月から7年3月までの予定。

上述の通り、一連のゲリラ豪雨対策は一区切りとなります。 引き続き、都、区と連携をして情報発信の工夫や啓もう活動などソフト面の充実も図り、防災能力向上に努めたいです。

【結果2】下水本管(バイパス管)の新設が完了

平成26年(2014年)5月、下水管が通っていなかった南大塚1-3~4区道の下水本管(バイパス管)の新設が完了し、幹線への排水能力が向上しました。(事業費は約1000万円)
また、豊島区にて雨水ます4箇所を新設しました。

これで、東京都下水道局と豊島区へ求めていた当面できる対策は完了いたしました。
下水道本管の抜本的な工事の効果が出てくるには2020年頃まで待たねばなりませんが、南大塚一丁目の豪雨対策は格段に向上したと言えます。

ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。

写真 写真

【結果3】千川幹線 下水道再構築工事の完了【2015年3月8日 追記】

平成26年(2014年)7月、千川幹線(北大塚、大塚三業通りなどを通る下水の幹線)の下水道再構築工事が完了しました。
東京都下水道局へ早期の完了を求めていた工事です。何とか局地的な豪雨が降りやすい季節に間に合いました。

写真 写真

その他の対応【2015年3月8日 追記】

写真 平成26年(2014年)、土のうステーションが完成(あすなろ公園内(南大塚1-12-11)

<ソフト面の対応>
〈東京都下水道局の対応〉
・降雨情報の提供(東京アメッシュ)⇒アクセス数7200万回/年
・下水道幹線水位情報の提供
・リーフレットの配布 など

<豊島区の対応>
・東京都下水道局からの情報を区民へ発信(発信方法は今後詰める)
・雨季の前に区民への啓蒙(広報としまでの特集号など)

【2016年11月3日 追記】
東京アメッシュへ平成28年度より最新式のMPレーダー(マルチパラメーターレーダーの略で、雨粒を水平と垂直の二方向から立体的に、きめ細かく観測することができるレーダー)が導入され、一時間一ミリ以下の弱い雨を観測できるようになる等、さらに精度の高い降雨情報を配信できるようになりました。

【今後の課題】

今回の緊急プランによりハード面の対策メニューはほぼ出揃いました。
しかし、更なる気候変動により、これまでに経験したことのない猛烈なゲリラ豪雨が降る可能性は否定できません。
ヒートアイランド現象などの都市部特有の問題について、引き続き取り組む必要があります。

また、今回決定した都の豪雨対策下水道緊急工事は、大きな工事となりますので完成までには10年程度かかる見込みです。
都、区と連携をして情報発信の工夫や啓もう活動などソフト面の充実も図っていき、防災能力向上のために引き続き取り組む所存です。

り災された皆様のための情報を以下に記します。
ご参考になさってください。

行政からの支援、手続き、税金の減免等

※り災された方は、お見舞金について、税金の減免などの手続きに必要な「り災証明書」の発行などを担当しているので、まずは豊島区の防災危機管理課へお問い合わせください。
※都税の減免については、東京都のリーフレットに詳しく記入されています
(豊島区の防災危機管理課から貰えます)

全般的なこと

担当部署:防災危機管理課管理グループ(03-3981-2100)

「り災証明書」の発行について 担当部署:防災危機管理課(03-3981-2100)

・ご加入の保険金請求、被災ゴミの処分手続き、区税や都税の減免措置を受ける場合等で必要になります。発行手数料は無料。
※8/27より発行可能となりました。必要な方は防災危機管理課へお問い合わせください)

被災ゴミの処分について 担当部署:豊島清掃事務所(03-3984-9681)

・通常の粗大ゴミ処分手数料のうち9割が減額・免除されます
(申し込みには、り災証明書が必要)

居室等の消毒(相談)について 担当部署:生活衛生課(03-3987-4176)

・消毒方法の説明、業者の紹介ができます(消毒作業について、行政では行いません)

お見舞金について 担当部署:防災危機管理課(03-3981-2100)

・住居のみ、店舗には支払われない。
・床上浸水(一般):30,000円、床上浸水(単身):15,000円、床下浸水(一般・単身):5,000円
(印鑑と身分証明書が必要。床上・床下浸水の判定を受けた方は防災危機管理課へお問い合わせ下さい)

浸水被害で宿泊場所が確保できない場合について 担当部署:防災危機管理課(03-3981-2100)

・近隣の宿泊施設へのご案内が可能な場合があります(最長で3日間)。
万一このような事態になった場合はご相談下さい。

区税の減免措置について

床上浸水の場合、まだ納期限が到来していない以下の税金が減免される可能性があります。
<特別区民税・都民税>担当部署:豊島区区民部税務課(03-3981-1111(内線2321))

都税の減免措置について

床上浸水の場合、まだ納期限が到来していない以下の税金が減免される可能性があります。
<固定資産税・都市計画税、不動産取得税、個人事業税>担当:東京都豊島都税事務所(03-3981-1211)
<事業所税(23区内)、軽油引取税>担当:東京都新宿都税事務所(03-3369-7151)

災害が原因で自動車を廃車にした場合、り災日の翌月分から自動車税が減額されます。
<自動車税>担当:東京都都税総合事務センター 東京都自動車税コールセンター(03-3525-4066)

ゲリラ豪雨が起こった際、当面取れる防災手段

土のうを用意する

・1mに3~4袋が設置目安(高さ20~30cm)
・20袋までは区から土のうの配布をしてもらえる(担当:道路整備課(03-3981-4878))
(保管・処分は土のうを配布された方の責任で行う)

排水溝の蓋の異物を除去する

・排水溝の蓋に落ち葉やゴミなどが溜まると排水できなくなるため

応援いただける方募集中

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