トップページ主な活動・取組み豊島区情報の発信 そうだったのか!!『豊島区』 > 放置自転車対策について

放置自転車対策について

平成22年11月24日

私がよく利用するJR大塚駅。
以前、大塚駅の南口は放置自転車で埋め尽くされていました。
放置してある自転車の間を通り抜けないと、駅の改札まで辿りつけないものでした。
それが、今では放置自転車は殆ど見当たりません。
放置自転車を減らすためにどのような取組があったのでしょうか?

放置自転車とは?

自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律(自転車法)第5条6項に、放置自転車とは「自転車等駐車場以外の場所に置かれている自転車等であつて、当該自転車等の利用者が当該自転車等を離れて直ちに移動することができない状態にあるものをいう」とあります。
要するに駐輪場以外に止めている自転車のことを言います。

放置自転車は一般の歩行者にとっても歩行の妨げになるのですが、特に障がい者の方や緊急車両等の妨げとなるという問題があります。

池袋は全国ワースト1位だった!

この放置自転車数ですが、内閣府発表の「駅周辺における放置自転車等の実態調査の集計結果」によると、豊島区は平成11年度に池袋駅が4330台で全国ワースト1位、巣鴨駅も3270台でワースト4位という不名誉な記録を作ってしまいました。
2年おきに発表されている資料によると、池袋駅は平成13年度に10位、同15年度に9位、同17年度に10位と続きましたが、同19年度には16位とワースト10位に入らなくなり、同21年度には完全に圏外となりました。

平成11年度 放置自転車数ワースト

順位 駅名 市区町村名 台数(台)
1 池袋 豊島区 4330
2 天神 福岡市 3870
3 亀戸 江東区 3540
4 巣鴨 豊島区 3270
5 蒲田 大田区 2830
6 名古屋 名古屋市 2710
7 川崎 川崎市 2630
8 相模大野 相模原市 2610
9 布施 東大阪市 2320
10 千葉 千葉市 2170

平成17年度 放置自転車数ワースト

順位 駅名 市区町村名 台数(台)
1 名古屋 名古屋市 3194
2 大阪 大阪市 3166
3 新大阪 大阪市 2943
4 武蔵溝口
・溝の口
川崎市 2640
5 新潟 新潟市 2494
6 千葉 千葉市 2276
7 栄(栄町) 名古屋市 2092
8 武蔵新城 川崎市 2073
9 元住吉 川崎市 1995
10 池袋 豊島区 1863

平成19年度 放置自転車数ワースト

順位 駅名 市区町村名 台数(台)
1 名古屋 名古屋市 2799
2 京急川崎 川崎市 2345
3 赤羽 北区 2145
4 大阪 大阪市 1973
5 名古屋市 1935
6 動物園前 大阪市 1933
7 新大阪 大阪市 1927
8 和光市 和光市 1702
9 平塚 平塚市 1672
10 元住吉 川崎市 1642
16 池袋 豊島区 1491

平成21年度 放置自転車数ワースト

順位 駅名 市区町村名 台数(台)
1 大府 大府市 2737
2 共和 大府市 2446
3 名古屋市 2220
4 難波 大阪市 2119
5 動物園前 大阪市 1842
6 元住吉 川崎市 1762
7 武蔵新城 川崎市 1675
8 大通 札幌市 1565
9 肥後橋 大阪市 1367
10 九条 大阪市 1365
参考 立川 立川市 983

※内閣府発表「駅周辺における放置自転車等の実態調査の集計結果」より作成
※平成21年度資料の立川の数値は、東京都発表「都内における駅前放置自転車の現況について」 より(同年都内ワースト1位)

都内に限ると、何と大塚が…

全国と比較すると、都内の放置自転車数は思ったより多くありません。
平成21年度の数字でワースト1位の大府は、10年前の調査では6位の数字。
全国的に放置自転車への対策が進んでいると言えます。

さて、今度は都内に限った推移をみてみます。
何と平成20年度には豊島区がワンツーフィニッシュをしてしまっております…


H21(台数) H20(台数) H19(台数) H18(台数) H17(台数)
1 立川(983) 大塚(1867) 赤羽(2145) 赤羽(1993) 池袋(1863)
2 赤羽(980) 池袋(1156) 大塚(1623) 大塚(1756) 大塚(1828)
3 新宿(958) 赤羽(1081) 池袋(1590) 池袋(1624) 新宿(1287)

※東京都発表「都内における駅前放置自転車の現況について」より作成

写真
都内の放置自転車数等の推移

放置自転車解消に向けた取組

豊島区はつい10年程前までは全国的にみても放置自転車天国といえるような状態でした。
この不名誉な状態を解消すべく、豊島区は独自の課税をしようと試みました。
それは「放置自転車等対策推進税」という法定外目的税でした。

鉄道を利用するために自転車を放置する人が多いという理由から、鉄道事業者に税の負担を求めたのが、この新税の特長です。
平成17年4月に条例が施行されましたが、平成18年7月にこの新税は一度も徴税されることなく廃止されました。
理由は、平成16年6月から自治体、鉄道事業者などが「自転車等駐車対策協議会」で議論を進めた結果、鉄道事業者が平成18年6月に4000台規模の駐輪場を作る協力をすることが決まったためです。

駐輪場は池袋駅、大塚駅、巣鴨駅周辺に順次整備されております。

利用者の責任も問う観点から、放置自転車の撤去保管料も新税構想の頃に引き上げられ、平成16年10月1日撤去分より3000→5000円に引き上げられました。

こうした取組の結果、都内ワーストだった放置自転車数が激減するという成果が生まれました。

放置自転車対策についてのまとめ

放置自転車数が全国的にみてもかなり多かった豊島区ですが、対策を取った結果、この汚名は返上することが出来ました。
全国的にみても放置自転車数は減る傾向にあります。
これは駐輪場の数が増えてきたこと、自転車を放置していると撤去されて保管料を支払う必要が出る、などの理由が考えられます。

これまでの豊島区の取組は結果が見える形で出ていて素晴らしいものだと思います。
目的に向かって様々な検討をし、それに鉄道事業者が答えてくれたことで実現できた成果です。
官民が協力して地元のために動いた成功例と言えるでしょう。

最後に一つ注文があります。
豊島区では既に放置自転車数は減少に向かっております。
以前は駐輪場が十分になかったために自転車を放置するのもやむを得ないと考えていた方もいらっしゃると思いますが、駐輪場の整備はかなり進んでおります。
自転車を駐輪場に止めるということが浸透した後は、自転車の撤去保管料を再び下げる必要があると思います。
やたらに撤去保管料が高いと、引取りに行く人が減ってしまって効果が薄れてしまいます。
一時的に厳罰化した撤去保管料については、然るべき時に以前の水準へ引き下げを検討すべきでしょう。

関連法律、条例