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大塚三業通り商店街発足!

写真 商店街設立総会(巣鴨小学校内の和室にて) 平成25年(2013年)12月21日、大塚三業通り商店街の設立総会が巣鴨小学校にて行われました。

消費者の生活スタイルの変化や多様な店舗形態の登場等により全国の商店街が減少傾向にある中、なぜ大塚三業通り(※1)に新しく商店街を立ち上げることになったのか。

その経緯を簡単にご説明いたします。

※1 三業とは
料亭、待合、置屋(おきや)、の3業態が揃ったところ。
見番(けんばん 又は「検番」)は三業組合の事務所の俗称。
大塚三業通りの道路部分は八幡川(現在は暗渠)だったところで、昔は川に太鼓橋が掛かり、最盛期には芸者が数百人いたこともあるとか。通りの左側が三業、通りの右側は関連業種が多く、三味線屋や染物屋などがありました。
私が小学生の頃には、見番の古い建物がまだ残っていましたし、料亭や三味線屋などもありました。
現在では見番の跡地はマンションになり、三業組合の事務所は会長宅となっています。また、料亭は数軒を残すのみとなり、街並みは大分変ってきました。

はじめは数名から

写真 立上げを一緒に行った中心メンバーの山口誠一郎さん(上州屋)、牧野隆さん(とんかつ三節) JR大塚駅に新しく駅ビルができることが決まり、改めて地域の活性化について大塚三業通りの若手数名で対応について意見交換をしたのが、元々の始まりです。

平成24年(2012年)10月頃、私を含む若手数名で、駅ビルにどうやったら対抗できるのかをテーマに、大塚三業通りの現状と将来について語り合いました。

街の現状をよくよくみると、かつて花街として賑わった大塚三業通りには、今も老舗の料理店や風情のあるお店が残りつつも、新たに個性的なお店が加わるなど、知名度を上げて人の流れさえ作れれば十分競争力を持てるのではないかと思えました。

しかしながら、大塚の他の地区には商店街があって横の連携をしているのに対し、大塚三業通りには商店街がなく、商店同士の横の連携というのは余りなく、発信力がないという弱みに改めて気づかされました。

入口のシンボル燈の問題に気付く

写真 シンボル燈 更に何度か街を歩いたりして話し合いを重ねているうちに、ある事に気付きました。

「バッティングセンター脇の「大塚三業通り 入口」の看板って夜になっても光っていないね」と。

この事に気付いてから、看板の修理の方法がないか、それにはいくら掛かるのか、そもそも誰が管理をしているのか、などを調べました。

調べていくうちに、道路管理者は豊島区、看板の所有者は「大塚三業組合」であること、看板のネオン管は10年以上も点いていないことが分かりました。

ネオン管の修理について電気工事業者などに相談をしましたが、修理で対応できるかが不明との回答でとん挫。

この看板に再び光を灯したい、という気持ちが強く残りました。

商店街マップの作成

写真 アトレヴィ内覧会 バッティングセンターの左脇に大塚三業通り入口の看板はあるのですが、この距離だと全く見えません。 写真 2013年(平成25年)3月頃には、サンモール大塚商店街振興組合、南大塚盛和会、大塚商興会の3商店街が作成する「商店街マップ」の会議がスタート。
大塚三業通りのエリアも南大塚の一部としてマップに加えて貰えることに。
「商店街マップ」は、9月の駅ビル開業に合わせて近隣の商店街の情報発信のために作成したものです。こういった連携をする中で、商店同士の横の連携の重要性を痛感しました。

このマップを作成する作業では、大塚三業通りの各商店を手分けして1件ずつ回りました。
この作業を通じて、商店同士が繋がる意味を各店舗にもご理解を頂いたのではないかと考えております。

平成25年(2013年)9月に、JR大塚駅にアトレヴィ大塚がオープン。
駅ビルの内覧会の夜、駅ビル2階のスターバックスコーヒーから大塚三業通りを見たら、入口が暗くて全く目立たない…。人を呼び込むための策を講じねばならないと、改めて強く思いました。

【結果1】商店街立上げの気運が高まり、遂に商店街立上げ!

入口の看板の工事を行うのに、商店街であれば都・区から補助金が受けられることが分かり、商店街結成が重要な選択肢になってきました。
また、マップの作業を通じて商店同士の横の連携の重要性について、話し合いに加わっていたメンバーたちが改めて認識していたこともあり、商店街立上げの気運が高まってきました。

その後、「大塚三業組合」との連携についての話し合いもスムーズに進み、初代商店街会長に大塚三業組合の理事長でもある田内川明さんに就いて頂き、新たな商店街を立ち上げる方向性が固まりました。

写真 左:田内川明会長 右:発会式の様子 平成25年(2013年)11月2日に、大塚三業通り商店街(仮称)準備会を行い、商店街立上げを考えるに至った経緯等を説明。商店街の立ち上げについて出席者の合意をしました。

平成25年(2013年)12月21日、大塚三業通り商店街の設立総会を行い、
・商店街発足について、
・規約の承認について
・役員選出について
・活動内容(装飾燈の建替え)について
の議決を行いました(私はこの時、大塚三業通り商店街の相談役に就いております)。

平成26年(2014年)2月27日、大塚三業通り商店街の総会及び発会式を挙行。
総会では、設立総会の報告を行い、
・平成26年活動方針について
・平成26年予算について
・その他(シンボル燈設置の進捗状況のご報告)について
を議決しました。

発会式では、行政や近隣の商店街及び町会からご来賓をお招きし、商店街を新たに立ち上げるに至った経緯や目的などを発表いたしました。

【結果2】シンボル燈設置と祭礼パレード後のお神輿巡行

写真 シンボル燈の上には芸者さんの像が設置されています。
夜になると大塚三業通りの入口を煌々と照らしてくれています
設立総会時に決定したシンボル燈の設置について、総会後に役所や産業組合などとの調整、業者選定やデザイン案などの検討を重ねました。
そして、遂に平成26年9月12日、シンボル燈がリニューアルしました。

写真 同年9月14日に行われた天祖神社の祭礼時の第12地区神輿パレードの後、大塚三業通り商店街発足をお祝いして、8睦中6睦が大塚三業通りを巡行しました。

写真 巣鴨警察署のご協力により、お神輿巡行の時間は三業通りを通行止めして頂きました。
上州屋前で6基のお神輿が勢ぞろいしたのは圧巻でした。

写真 田内川明大塚三業通り商店街会長によると、大塚三業通りにこれだけのお神輿が集まったのは少なくとも戦後初めて、とのこと。
かつては、芸者さんがお神輿を担ぐ姿も見られたそうです。
そうなると見物したい人たちも増えるのでしょうね。

大塚三業通りにこれだけの人が溢れている光景、感無量です。
大塚三業通り商店街を盛り上げようと、第12地区の神輿巡航責任者の方々が骨を折って下さったおかげです。

地元の方々のご好意を無にすることがないよう、商店街を盛り上げていく所存です。

【結果3】商店街として初めてとなるイベントを実施!

27年2/21、第2回総会を開きました。
初年度の最も大きな事業は、何といってもシンボル燈の設置でした。
2年目以降の活動では、シンボル燈の維持管理はもちろん、商店街の魅力を伝えられるイベントを大塚三業組合(芸者さんや料亭などの組合)とコラボして実施しようという方針を固めました。
この方針に従い、商店街の若手を中心に何度も会議を重ねて、「大塚三業祭り」の実施にこぎつけました。

写真 大塚三業通りには、接待に使えるお店や老舗の料理店、新たにできた個性的なお店、大衆的なお店など、色々なシーンで使って頂けるお店が実は数多くあります。
大塚三業通り内には色々なお店があるということを皆様に知って頂くことが、イベントを企画した目的です。
このような主旨なので、普段は行ったことがないお店にもお立ち寄り頂けるように考えました。

同年10/15、第1回大塚三業祭りを実施しました。
参加店舗数は28店舗、芸者さんは3名が協力してくれました。
芸者の踊りの披露の際には、100名以上の見物の方が鈴なりになるほどの盛況ぶりでした。
沢山の方にお集まりいただき、イベントは集客面では成功したと思います。
しかし、イベントの内容が分かりづらかった、サービスチケットの枚数が少なかった、などのご意見も頂戴しました。
イベント終了後、参加店舗へのアンケートや振返りの会議を行い、当日スタッフなどからの意見もヒアリングしました。
次回に向けて改善すべきところはしなければなりません。

28年2/24、第3回総会を実施し、三業祭りを引き続き行うことを確認。
その後、前年度の反省点を踏まえて商店街若手を中心にイベントの内容を詰めていきました。

写真 同年10/20、第2回大塚三業祭りを実施。
大塚三業通りを入口から金春湯付近まで通行止めにして行い、路上の飲食スペースやイベント実施をしやすくしました。
参加店舗数は1回目を上回る32店舗。
大塚芸者2名に加えて、ルージュや雅&のぞみなど大塚の方々には馴染みの深いグループにも花を添えて頂きました。

2回目も多くの方にお越しいただきましたが、
・通行止めとしたのに、この利点を活かし切れていない
・イベントをもっと周知する必要性
などが大きな課題として残っています。
今後、参加店舗やスタッフ、お客様などからのご意見を集約し、次年度以降は改善できるように努めます。

商店街を立ち上げてイベントを実施するという段階まできて、当事者意識をもって活動してくれる商店街の方々が増えてきたという実感があります。
これからもみんなで知恵を絞って、商店街振興を行っていく所存です。

写真 写真

【これからの大塚三業通り】

新たな商店街を発足させることはできましたが、当然ながらこれはあくまで地域活性化の手段であり目的ではありません。
大塚三業通りの入口のシンボル燈の更新、新たなイベントである「大塚三業祭り」の実施、などで商店街立ち上げ後に目に見える成果が出てきています。
このことを通じて商店街へ関わっている人たちの中に当事者意識をもつ方が増えてきたのは大きな前進であると考えております。
自分たちの商店街、自分たちの街だから自分たちで知恵を絞って活性化をしていく。
このような流れを作っていきたいです。

大塚三業通りは、豊島区の「まちづくりビジョン」では古い街並みを残す地域として位置づけられています。
しかしながらスローガンを打ち出しただけで古い街並みが保存されるほど甘いものではありません。
地域活性化に資する町並みをいかに形成していくか、この点は行政とも意見交換をしながら検討していきたいです。

大塚三業通りの立ち上げはあくまで地域活性化の手段の一例だと考えております。
これからも商店街活動の支援を通じ、地元の方々との協働により、地域の活性化を図る所存です!

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